écru (エクリュ)
偶然知ったフランス語なのですが、日本語にすると「生成り」「晒していない」や「自然のまま」「素直なまま」という表現になるみたいで、とても素敵な言葉だなと感じました。
文脈によって他にもたくさんの訳され方があるのですが、「無染色」や「無漂白」、「未加工」あたりが日本の言葉で表現すると代表的なものとなります。
お店を始めるときの名前はこの「écru」にしたいなとずっと想っていました。
これが正しいからとか、ただただ正解や自分の潔白さを主張する空気感からは、ちょっと離れたところから生まれた言葉のようで。
何でも、言葉にすると簡単に分断されてしまうけど、だからと言って言葉にしないと様々なことは伝えることすら困難。
そんな言葉も駆使して、複雑なものを複雑なまま表現したり、感じたり受けとめたりするような感覚。
誰も息苦しくはない表現をと考えたとき、まさにこの言葉かなぁと。
ひとそれぞれの自然体。
多くの人と私、何か違うと悩んだりもするけれど、スタイルやカラーにそれぞれ好みがあることと同じ。私の自然があなたの自然と違うこともまた自然。
白一つとったって、いろんな白があるよ。
我が家は écru を模索中です。
なぜか自宅や実家のように感じる空間…
カフェやレストランとはまた違う、馴染みの喫茶場や食堂へふと足を運んでしまうような感じ。なんだかちょっとした文化に触れたような感覚…
お店を出る頃には、自分をより好きになって帰ってもらえる、
多くの人が自らの自然体を感じられる、そんな居場所にしていきたいと願っています。